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節句の意味や日付の由来、行事食もまとめて解説五節句とは?

五節句(ごせっく)とは?節句の意味を知ろう

五節句(五節供)とは、季節の変わり目に神様にお供え物をしたり邪気払いをしたりして無病息災を願う年中行事です。

もとは中国で生まれた暦で、日本に伝わった後に日本古来の風習や祭礼と結びつき、今の五節句の風習が出来上がりました。そのため、日付や元々の意味には中国の思想が反映されています。

そもそも節句とは

「節句(節供)」とは、年に数回ある大切な節目を表す言葉で、厄払いや神様にお供えをする日のことです。

今は節句と言えば五節句ですが、昔は(地方独自の節句なども含めて)もっとたくさんの節句がありました。

昔は今ほど気象観測技術や医療、農業技術が発達していません。台風や大雨、疫病や農作物の収穫量など、暮らしで起こる良いこと悪いことは神様や鬼・物の怪のせいと考えられていました。そのため健康に暮らすために厄払いやお供え物は欠かせないもので、節句は今よりも身近で大切な行事だったのです。

昔は神様にお供えするもの=「節供」の字が使われていましたが、今では言葉や文の区切り=「節句」の字の方が一般的になりました。

顔

たくさんある節句の中から江戸時代に幕府が公的に認めたのが、五節句です。

五節句にはそれぞれ意味や風習がありますが、共通しているのは地域や家族で邪気を払う行事を行い、季節のものを神様にお供えするということです。

また、その時期の旬の植物から力をもらうという意味で、それぞれの節句に植物の名前を使った呼び方があります。

五節句の歴史

五節句はもともと中国で生まれた暦です。日本に伝わった時期ははっきりわかっていませんが、見つかっている文献から奈良時代には日本に伝わっていたと考えられています。

日本に伝わった後しばらくは、宮中や上流階級の貴族の間でのみ行われた年中行事で、5つと言わずもっとたくさんの節句がありました。

庶民に五節句が広まったのは江戸時代です。江戸時代に幕府が公的な行事・祝日として定めた5つの節句が今の五節句となり、人々の間に広まっていきました。

毎日農作業に励む農家さん達も、五節句の日は1日仕事をお休みして家族大勢で集まり、おいしいご馳走を囲んで体を休めていたとか。

明治6年の改暦の際に五節句の制度は廃止されてしまいましたが、今でも四季を感じる年中行事として残っています(現在は5月5日のみ「こどもの日」として祝日になっています)。

五節句の日付の由来

五節句 一覧
日付 名称 別名
1月7日 人日の節句 七草の節句
3月3日 上巳の節句 桃の節句
5月5日 端午の節句 菖蒲の節句
7月7日 七夕の節句 笹竹の節句
9月9日 重陽の節句 菊の節句

五節句の日付を見ると、奇数の同じ数字の組み合わせになっていることがわかります。

五節句の生まれた中国では、1.3.5.7.9の奇数を陽の数字(陽数)、2.4.6.8.の偶数を陰の数字(陰数)と考える陰陽思想があります。そのため縁起の悪い陰数を避け、縁起の良い陽数が重なる日になっているのです。

しかし陰陽思想には「陰極まれば陽に転じ、陽極まれば陰に転ず」という言葉のとおり、陽が重なれば陰も極まる、縁起が良すぎるとよくない、という考えもあるため、ご節句の日には邪気払いの行事が行われるというわけです。

ちなみに、他の五節句は同じ陽数の組み合わせなのに、なぜ人日の節句だけ1月7日なのか。これは1月1日はお正月で特別な日、中国の暦でも日本の暦でも別格に扱われたため、1月7日になったと言われています。

現在の新暦に変わってからは新暦の日付で五節句を行うのが主流ですが、地方や地域によっては旧暦の日付や月遅れで五節句をお祝いするところがあります(仙台の七夕祭りなどが有名)。

五節句の風習と行事食

人日(じんじつ)の節句/七草の節句

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1月7日の朝に、春の七草を使った七草粥を食べる風習があります。また、年が明けてから初めて爪を切る日ともされていて、七草を浸した水に爪を入れてふやかしてから切ると、その年は風邪をひかないと言われています。

詳しく知りたい方はこちら 1月7日の人日の節句とは?名前の意味や七草がゆを食べる理由

上巳(じょうし)の節句/桃の節句

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桃の花とひな人形を飾ってひな祭りをする、女の子が主役の節句です。菱餅やひなあられを食べて、甘酒や白酒、蛤のお吸い物などを飲んで、女の子の健やかな成長を願います。

端午(たんご)の節句/菖蒲の節句

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桃の節句とは対照的に、男の子の健やかな成長と立身出世を願う節句です。鯉のぼりや五月人形を飾り、柏餅やちまきを食べ、菖蒲湯に入る風習があります。

詳しく知りたい方はこちら 5月5日の端午の節句とは?由来や風習・食べ物を紹介

七夕(しちせき)の節句/笹竹の節句

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織姫と彦星が1年に1度出会うという七夕。もともとは裁縫や芸事の上達を星に祈る行事です。願い事を短冊に書いて七夕飾りと一緒に笹の葉に結び、天の川や糸に見立てて素麺を食べます。

詳しく知りたい方はこちら 7月7日の七夕の節句とは?由来や風習・食べ物を紹介

重陽(ちょうよう)の節句/菊の節句

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季節の花である菊が主役の節句です。不老長寿を願って、菊を浮かべたお酒を飲み、栗ご飯を食べます。菊の観賞会や秋の雛という大人のひな祭りを行うこともあります。

今では五節句の中で一番影が薄い節句ですが、昔は五節句の最後を締めくくる節句として、一番盛大に行われる行事でした。

詳しく知りたい方はこちら 9月9日の重陽の節句とは?名前の意味や風習を解説
きじまろくん
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